左心房

貴方の左心房を、僕にください(1)

 名前を呼ぶ声が聞こえる。低くて籠った声だ。プールに似た場所で、わたしは力なく横たわっている。床は冷たくて、天井で淡い光が揺れていた。あたりは青暗く、ゆらめくカーテンのように屈折する光が反射している。こぽこぽと音がはねる。水の中にいるみたい…